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日本アカデミー賞が発表された。去年よりはマシだった。でもどうしてもフラットにはならない。お金がかかっている作品は、その分、興行収入が上がって当たり前。もっと良く見て、価値ある賞になればいいな、と思う。まあ、アメリカのアカデミー賞も同じだから、仕方がないけど。世の中の一般的な賞が、キネ旬とかになればいいのに。 小林薫が「笹野さんに、アングラなお前たちが、良くここまで来たなって、もたいさんと二人で言われたのが嬉しかった」と、授賞のコメントをした。本当に"長かった"んだろうし、もたいまさこが選ばれたときは、見ているこっちさえ鳥肌が立った。これは決して世の中が変わったわけではなくて、アングラが流行しているだけなのだけど。 これで晴れて、日本のオトンになった小林薫が、日本のトップ監督である松岡錠司と再び組んだ新作。立川志の輔の新作落語を、映画化した作品だが、ちゃんと笑えて、ちゃんと泣ける。さすがシネカノン。とても見やすい映画でした。 公務員という、基本的に現状維持の人たち、特に地方の吹き溜まりとなっている場所が舞台。市民のための施設を管理し、似た名前の合唱団の発表会をダブルブッキングしてしまうという話。こういうところで趣味でやっている人たちは、信じられないほどみんな本気。こういった場面を目の当たりにしているので、良く観察しているなあと驚く。 それぞれの生活を必死に続けながら、生きがいとして歌う主婦たちを見て、公務員たちは一生懸命動き出す。市民のために。そしてダブルブッキングが迎える結末は、実に感動的だった。 まず小林薫がコミカルで、どうしようもない感じが良い。ちょいちょい、大物ゲストが出演している場面も笑えたし、由紀さおりもいろんな意味ですごかった。ママさんコーラスといえば、大人計画の学園祭での松尾スズキを思い出す。結構魅力的なのだ。みんなで何かを生み出すという意味では、こちらもまた学園祭気分。ママさんコーラス。すげえ。 家族とは、仕事とは、生きるとは。一生懸命生きる人は美しい。人は変われないけど、何かに与えられた影響で、考え方を改めることはできる。 きっとあなたの心にあかりを灯す、笑いと涙の音楽喜劇。 『歓喜の歌』 ![]() 原作:立川志の輔 監督・脚本:松岡錠司 出演:小林薫、伊藤淳史、由紀さおり、浅田美代子、安田成美 2008年2月 ★『歓喜の歌』公式サイト <関連作品> 志の輔さんの落語で、本物を聞くならコレ。 ![]() 映画の中のレディース・コーラスのBEST。
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